■ツールバー
メインのツールバーは、ごらんのように非常にシンプルで、ごちゃごちゃとしたPowerPointと比較すると非常にとっつきやすい意匠です。これは○だと思います。
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しかし、各項目をクリックすると、このようにたくさんのマルチウインドウが開きます。このため広い画面が要求されます。従って、12inchなどで速く仕事をするにはちょっときついかもしれません。
マルチウインドウのデザインは、「Omni Graffle(日本語版 )(英語版 )」と非常に似通っています。このウインドウに入れられている各々のメニューの配置にはすこしくせがあり、慣れていない人は少し使いにくいのではないかと思います。
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ツールバーのうち、図形用の「Shapes」の項目はこれしかありません。シンプルでいいのですが、ちょっと少なすぎるかなーという気はします。
学会で通常のプレゼンをするには全く困りませんが、後に述べるアニメーション機能があまり充実していないことと合わせると、「図形の動作で何かを説明する(たとえばCTのX線管球の動きを作るようなこと)( Win版 Office XPではきわめて充実している)」といったようなことには使えないと思います。
■テキストコントロール
文字を動かすときには、テキストボックス内のどこをさわっても動かすことができます。これはPowerPointの不便さ(一回テキストボックスの枠をクリックした後にドラッグする必要がある=細かい作業を要求されるので疲れる)と比べて○です。
また、以前Persuationを使用していた人にとっては、Persuationでの操作性と同じなので、これは福音ですね。
さらに、動かそうとしてドラッグを始めると、直ちにガイドライン(黄色の線)と座標が表示されます。これは実際の作業上でかなり役に立つだろうと思います。
また、文字の間隔も自由に変えられます。これはDTPが得意なメーカーならではの機能だと思いました。
ただしフォントの大きさを変更しようとするときはちょと不便で、このようにフォントサイズを直接クリックする必要があります。
PowerPointの場合には、「拡大」「縮小」のアイコンをクリックすると、大きさの変化を見ながら(つまりinteractiveに)調整ができますが、Keynoteの場合にはフォントの大きさに「あたり」をつけて数字をクリックするという違いがあるというわけです。
と最初思ったのですが、 産婦人科医のguriさんから、「スクリーンショットを拝見すると、OS X標準のフォントパネルを使用しているようです。でしたら、パネル最下部のpop up menuの中に「フォントサイズの変更……」という項目が無いでしょうか。これを選択すると、フォントサイズをスライダーで調節する設定が可能になります。TextEditではインタラクティブにサイズ変更が反映されますので、もしかしたらKeynoteでも可能なのではないでしょうか。」 というコメントをいただきました。
そこでこのように やってみたのですが、なるほど確かにスライダが表示され、interactiveに変更できるようになります。Win版とはちょっと雰囲気が違いますが、これなら大丈夫ですね。情報ありがとうございました。
なお単語の選択にはダブルクリックで、行全体の選択にはトリプルクリックで行えます。単語単位や行単位で色やサイズを変えるときにはこの機能を利用します。
■カラーの変更
文字および図形要素のカラー変更は、カラーパレットから行います。このカラーパレットのコントロールはすべてDrag & Dropです。
すなわち、文字や図形に色をつけるときには、カラーパレットから色を指定してDrag & Dropします。また下の登録用の■に色を設定するときにもDrag & Dropです。
PowerPointでは、これをシングルクリック(もしくは局面によってはダブルクリック)で行いますが、これは多分PowerPointのほうがさっさと仕事ができると思います。ただし、実際にはそれほど時間を取られる作業でないとは思います。
■移動
文字・図形要素の移動は、マウス、矢印キーいずれにも対応しています。
矢印キーでは微動、Shift + 矢印では粗動になります。PowerPointと同等の機能があります。
<図はありません>
■テーマ(バックグラウンド)
ごらんのような種類があります。PowerPointに比較してちょっと少ないと思うかもしれませんが、個人的にはこれで十分だと思います。
まあこのへんは、「機能」ではなくて「プラグイン」みたいなものですから将来的には種類が増えるでしょう。
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■マスタースライド
ごらんのような種類があります。これは特殊な要求がある人以外は十分ではないかと思います。
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■アニメーション
アニメーションは、「Inspector」パレットの中のアニメーションアイコンを選んで設定します。
ごらんのような感じです。Build inは開始、Build Outは終了時の処理を示します。
アニメーションの種類としてはこのようなものがあります。PowerPointに比べるとかなり少ないのですが、普通はこの程度でも困りません。
ただし、図形を使用して何かの動作を説明する場合(つまり、通常のプレゼンテーションにおける「華やかな」効果をつけるためではなく、図形そのものの動作で何かを説明する場合)には、「アニメーションの軌跡」の項目がないので能力には制限があります。いまのところこのことに関してはPowerPoint(Win版Office XP)の独壇場だと思います。
なお繰り返しになりますが、普通のプレゼン(たとえば文字をふわっと出現させたいとか、図形を回転させたいとか)ならこの機能で十分です。
■トランジション
トランジション(スライドを切り替えるときの映像効果)に関しても少ないのですが、もともとトランジションは「ディソルブ」とか「フェードイン」ぐらいがあれば普通は事足りるのですから、まあこれでいいでしょう。
圧巻は、3Dの「Cube」というトランジションで、これはプレゼンの途中でぐっと変えたいことがある場合には効果的だと思います。これを使いたいためにKeynoteを使う、という人もいると思います。
そのほかにも、3Dトランジションを中心にかなり素敵なものがありました。多用は厳禁だと思いますが、美しい効果は楽しい感じがします。
ところで、この様子をスクリーンキャプチャしようとしてSnapZ Pro(キャプチャ用のアプリ)を作動させたら、バグってしまいました。OS Xもストップしてしまいました。Keynoteはそのほかの環境でも落ちているようで、バグフィックスが必要なようです。アップル社はKeynoteにバグがあること を認め、パッチソフトを提供するようです。
三角形のプレイボタンを押すと再生されます。
そのほかのトランジションを見る(200KB)
■写真と動画
静止画および動画(QT movie)は全く問題なくDrag & Dropで貼り付けら得れました。これは、「挿入」→「ファイルからビデオ」としてファイル名を指定しなくてはならないPowerPoint(のWin Office XP版)と比較して容易です。
ただし、PowerPointで便利な図の明るさやコントラスト調整機能、あるいはトリミングの機能がありません。これは使い出すとすごく便利な機能なので、写真を扱うことが多い人にはKeynoteはちょっと面倒くさいと思われます(事前にPhotoshopやQuickTIme Proで明るさと大きさを変更しておかないとならない)。
なお、写真と動画の透過性をあげることはできます。 (PowerPointでは写真と動画の透過性は変更不可能。図形(オートシェイプ)しかできない)。
QT movieは開始位置も指定できます(Poster Frameというスライダを動かす)。
さらに、PowerPointでは不可能な「行ったり来たり」の再生方式にも対応します(Loop Back and Forth)。これは医用画像では重要ですね(MRAやVR画像の表示に必要ですね)
ただし、スライドショーでは、ページをめくるとすぐに自動再生が始まってしまいます。クリックしてはじめることはできないので、これを使うにはすこし工夫*がいりそうです。クリックで開始という項目をつけてほしいと思います。またコントローラも下に表示して欲しいなと思います。
* 方法1) まず動画なしのスライドを作り、これをコピーしてもう一枚の複製を作る。これを連続して並べればスライドショー上でクリックすると動画が表示されて再生されるようになる。
* 方法2) 動画にアニメーション(Dissolveなど)をつけると、クリックで非表示→表示になる。そこでこの動画の先頭画像の静止画をほぼ同じ位置に貼り付けておき、クリックすればその静止画が動いたようにできる
■ グラフとテーブル
グラフ(とテーブル)は、ご覧のようにきわめて美しいものが作成できます。このグラフは圧倒的にKeynoteが優れていると思います。
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K eynoteのファーストインプレッションをレポートしました。みなさんはどうお感じになられましたでしょうか。
私は、とくにグラフが美しいので、グラフを使う場合にはKeynoteで作成してppt形式に書き出すという方法はいいかなと思いました。また、ここでも示したように、プレゼンテーションをQuickTimeの動画として書き出すこともできます。音声も付けられるようなので、汎用性の高い自動プレゼンテーションが作れます。
色を付けるときの方式、また図の明るさ調整とトリミングができないことには難点があるのですが、これを承知して使う分には問題が少ないと思います。文字の移動に関してはKeynoteのほうが優れています。マルチウインドウは操作効率の点ではあまり良いことはなく、むしろPowerPoint(初期設定のツールバーはダメだが自分用に直せる)のように、自分で使う機能のみをどこかに登録できるほうがいいと思いました。アニメーションは普通の使用では全く問題がないのですが、「図自体により何かの動作を説明したい」ような高度なことを望む場合には使えないと思います。トランジションは美しく非常に効果的です。Cubeなどの新しいトランジションは人々を驚かせることでしょう。
Persuationを使っていた人には、文字移動やカラー設定などに関しては割と共通する部分が多いのですが、図形の操作(回転や矢印)などはOmni Graffleの操作方法に準じている(あまり使い良くないと個人的には思っている)ので、このあたりはとまどうかもしれません。しかしすべて「インスペクタ」のなかに入っているということをあらかじめ知っていれば問題は少ないかもしれません。
で、使ってみたいですかって? もちろんです。 上記のうちプレゼン自体に関連するデメリットは、一部のアニメーションだけで、他はプレゼンにはほとんど問題ありません。操作法は、一部慣れないところはあるでしょうが、ほとんど分からない部分はありません。ただ、恒常的に使えるのか、あるいは作業時間が長くかかってしまうからやはりPowerPointを標準とするのかについてはまだ分かりません。美しく見せたい「勝負プレゼン(??)」のときは別として、操作性の上ではっきりと凌駕したものがないと、standardになるのはむしろ難しいと思うからです。
なお本文でも触れましたが、Keynoteには初期不良があるようです。Appleのホームページ(TIL )を読んで、十分注意してお使いになると良いと思います。